2017年5月19日金曜日

照沼重輝のアメリカ彷徨記(安宿)・・・34

2017.5.19金 快晴 午前7:48 快晴下、早々と事務所で机に向かう
 俺は焦っていた。キーウエストに向かい、無事到着したが宿が高くて躊躇していた。モーテ
ルは日本でいう素泊まりコースであり、夕食や朝食はついていない場合が多い。大きなモー
テルならば、レストランがありそこで食べられる。しかし、60ドルクラスのモーテルだと食事は
ついていない。キーウエストはアメリカでも有名な観光地である。ヘミングウエーの老人と海
の小説の場所でもあり、武器よさらばを書いた地でもあると言われている。全米から観光客
が押し寄せる地なのである。当然、ホテルはどこも高くなっている。俺はさっきからウロウロ
国道1号線を彷徨っていた。いわゆる宿探しである。ヒルトンモーテル、シャーレットモーテル
等の一泊は約200ドル以上である。俺が探しているモーテルは高くても80ドルであり、
そのようなモーテルは男女のモーテルしかないようであった。ウロウロしているうちに100
ドルのモーテルがあった。レッドルーフというモーテルであった。俺は真っ直ぐにそこに車を
入れてチックインをした。朝夕食など一切無し、部屋に入ると何十年も使用されたバスタブが
目に入った。使い古したタオルがぶら下がっていた。引き返そうかと考えたが、こんな時の
ウロウロは一切ご法度である。ウロウロして宿探しをすると、どんどん悪い方に行ってしまう
のである。旅の経験から、最初の宿で我慢したほうが精神的に良い。暫く、ベッドに横たわり、
天井を眺めた、染みの地図が天井に横たわり、小さな虫までいるように見えてきた。ハッと
気が付き、悪い考えは止めることにした。明日はヘミングウエーの家に行こうか、夕日を
長めに行こうか、考えているうちに寝てしまった。次回は夜半に起きるを記します。
                 アメリカ・中国大陸馬賊隊・・・照沼重輝