2016年8月4日木曜日

照沼重輝のアメリカ彷徨記(ゲーム後半)・・・46

2016.8.9火 快晴 午前6.51
 スルーで次のコースに入った。白人アメリカ人は5オーバー、黒人アメリカ人は7オーバー
俺は8オーバーで後半のハーフに入った。それぞれ三人は思い思いを胸に秘めて後半を
迎えたのである。俺は三番目の打順となったので、前の2人が打つのを眺めた。白人は
テークバックが浅くボールが右に飛んだ。黒人はゆったりとしたスピードでボールを打つこと
ができたので真っ直ぐに飛んだ。俺も力を抜いてゆったりとしたスピードでボールを打った。
俺のボールは青空に真っ直ぐ上り、二人の30ヤード後方に落ちた。ミドルで残りが200ヤー
ドはあるようだ。あとの2人はゆったりとアイアンをもって俺の二打目を待っていた。俺は
頭に描いた全体のリズムで、テークバックをゆっくり、つま先立ち、顎を引いてボールを
スプーンで打った。このリズムが功をたて、ボールはジェット機の離陸時のような弾道で
フェアウエーを離れて飛んでいった。白人と黒人が「ファインショット」と叫んでくれ、俺は
自己満足感から思わず直立不動で二人にお辞儀をしてしまったのである。アメリカでは
そのような作法が無いのであろう。二人も俺に見習って無骨なお辞儀をしてくれた。この
調子でいくとバーディが出るかもしれないと、早くも崩れる発想になっていることを忘れて
グリーンに向かっていた。
                 アメリカ・中国大陸馬賊隊・・・照沼重輝


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