2016年3月3日木曜日

照沼重輝の中国彷徨(夜の景色)・・・17

2016.3.3水 午前7:00 晴れ
 自分の部屋に戻った俺はカーテンを開けて夜の上海を38階の窓から覗いた。眩い
明かりが一斉に目に入ってきた。虹橋方面を望むと飛行機の離発着が見え、揚子江
方面を見ると遠くは暗いが、近くのビルからは夜業をしている人影が見えた。俺は窓か
ら離れ、冷蔵庫を開けて缶ビールを取り出し、日本の方面を向き合い、軽く会釈をして
ビールを一気に喉奥に流し込んだ。再度、窓から下界を眺め、明日の予定を反芻して
楽しみを倍加させる。明日は揚子江のクルーを楽しむか、思い切り田舎に行って、
農民たちと戯れるか、寺院などに行くかを考えた。最終的に決めたのは、泊まっている
ホテルはヒルトンなので、安心なハイヤーを頼んで杭州まで足を伸ばすことにした。
 決めるとシャワー室に入り、真っ白なバスタブのお湯の蛇口を捻って湯船の準備を
始めた。お湯が満杯になるまで待ちきれづになり、部屋に戻りテレビをつけた。何やら
分からない番組をボーとして眺め、お湯が入るのを待つ。俺の頭は明日の楽しい予測
で一杯になったので、今度はお湯が一杯になったバスルームに向かった。しかし、
西洋風呂はなんで浅すぎるのだろう。腹が湯の中に入らない。白人はこれに疑問を持
たないだろうか。たわいもないことを考え始めてしまった。
 次回は、杭州のまでの道のりの出来事を記します。
             アメリカ・中国大陸馬賊隊・・・照沼重輝

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