2015年10月15日木曜日

照沼重輝のアメリカ彷徨記(危険にあった)・・・新29

2015.10.15木 快晴 午前6:50
 大変な長い旅行をしていると、時には危険な目に会うことがある。俺もニューオリンズの
町はずれの安モーテルに泊まっていた時であった。深夜3時ころに突然ドアを激しく叩く
音がした。咄嗟の時に敏捷な動きをする俺は、日本にいるつもりでドアを開けてしまった。
大柄の黒人が俺を見て、違うというようなことを喚きながら、次々にドアを叩いて部屋を
開けさせている。俺は日本の自宅にいるつもりでドアを開けってしまったのである。真黒
な若者であり、一人でなく仲間が数人いた。拳銃を突き付けられたら、俺は持ち金全部を
奪われてしまったであろう。金だけなら良いが、命まで取られたかもしれない。部屋数が
100室以上あるモーテルでの出来事であった。黒人達は傍若無人な態度で、部屋を開け
させている。開けない部屋では、イラついた態度でドアを叩きながら、誰かを探していた。
二階の通路から、下に小便もする始末である。全く手が付けられない態度で、喚いて
深夜の泊り客の緊張感を高めている。誰も止めには入れない暴れ方である。俺は
アメリカバイオレンス映画を見ているような気分になった。幸いに被害の無い俺は、ドア
横のカーテンを少し開けて、暗闇の部屋からその場面を観察する良いチャンスと思い、
一部始終を見られることになり、半分ワクワクしながら観察を始めた。
               アメリカ・中国大陸馬賊隊・・・照沼重輝

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