2015年7月3日金曜日

照沼重輝のアメリカ彷徨記(大陸横断鉄道と昼寝)・・・65

2015.7.3金 小雨 午前6:30
    水戸弁で・・・無し
    IN80号をしばらく走り、眠くなったので下に降りて田舎道の昼寝場所を探した。手頃
な大木が見えたので、その下に太陽を背にして車を停めた。私有地か分からなかったが
眠くてしようが無いので、そこを昼寝の場所にした。大木も無く、周りに手頃な場所が無か
ったのでしようがなかった。靴と靴下を脱いで、リクライニングを倒し横たわった。フロント
ガラスからネバダ州の青空が目に飛び込んできた。大きな青空で白雲はどこにもない
空であったが、眺めていると寝られないので目を閉じた。瞼の後ろに懐かしい日本の
景色が浮かんできた。田舎の畦道の脇の小川でアメリカザリガニを取っている風景だ。
突然、蛇が出てきた。少年の頃に経験した場面である。蛇は錦模様を持ったヤマカカシ
であった。目が覚めた、戦闘態勢の蛇と対峙した少年の頃の唯一の場面であった。蛇は
インドコプラみたいに立ちあがる場面であった。鮮烈に憶えている場面である。俺は蛇の
夢を見ると、すこぶる良いことがあるので、どこで寝ても蛇の夢を期待している。
    目を覚まし、リクライニングを戻し、フロントから前方をぼんやり眺めた。俺は丘陵地に
寝ていたのか再確認をした。下の方にIN80号が見え、さらにその下に、大陸横断鉄道
が走っていたことに気が付いた。テレビや映画で見た鉄道である。豪壮で勇ましい形を
した鉄道であり、鉄道マニヤの憧れである。俺は運が良いと思った。上手くすれば、
しばらく併走できるチャンスがあるかもと思った。何しろ、俺は面白いもの、珍しい物、
初経験を目指して大陸を横断しているのだから、大陸横断鉄道と併走が出来たら、
何よりの経験になる。と考え列車が着たら何時でも飛び出せるように小高い陣地に
車を停めて待機した。
                                   アメリカ・中国大陸馬賊隊・・・照沼重輝


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